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第 4 章

1時限目 消化管免疫系・胃酸と粘液・腸内環境

田中博士 著 · 🔒 50%無料公開 (続きはプレミアム会員)
0. 0時限目 40日断食の導入とタンパク質代謝の変化 1. 1時限目 消化管免疫系・胃酸と粘液・腸内環境 2. 2時限目 40日断食の5段階変化と児童ケトン研究 3. 3時限目 ケトン体の安全性・冬眠・胎児ケトン体

人体は消化のために最も多くのタンパク質を使用する

田中博士 ここで一つ質問してみましょう。皆さん、消化管は我々の体の内側でしょうか? 外側でしょうか?

鈴木美咲 我々が食べ物を食べると体内に入っていくので、消化管は我々の体の内側だと思います。

小林春子 消化管では食物がまだ細胞内には入ってきていないので、人体の外側と言えると思います。

田中博士 はい。よろしいですね。消化管は我々の体の外側として扱います。しかし我々の体の外側ではあるのですが、食物は人体の上皮細胞と非常に近接して接触します。我々の体内の消化管は長さが平均8.5メートルもあり、食事をすると24時間から72時間以上も我々の体の上皮細胞と接触することになります。そのため消化管に沿って腸管関連免疫系が発達しており、人体免疫系の70%を占めるそうです。小腸の回腸末端部に「パイエル板」という免疫組織があり、リンパ節、分泌性免疫グロブリンを作るB細胞、マクロファージ、樹状細胞、T細胞、B細胞など多様な免疫細胞があります。これらは腸内有益微生物と相互作用しながら、有害な微生物を協同して防御しているのです。

鈴木美咲 わぁ、驚きました。消化管にこんなに多くの免疫細胞があるとは。だから腸が健康でなければ体が健康でないという言葉があるのですね。そして有益菌が我々の体の健康を助けるというのも不思議です。だから有益菌のえさである食物繊維をよく食べなさいと言うんですね。微生物が本当によく育つでしょう。微生物は30分で1個が2個になるほど速く増殖すると聞きました。

田中博士 そうです。微生物が増殖するのには水分、栄養素、温度という3大条件が必要ですが、消化管こそこの3つが非常によく供給される環境です。有益菌が好きな食物繊維をよく摂取することが大切です。これらは有害菌の侵入を防ぐだけでなく、食物繊維を分解して短鎖脂肪酸という優れた栄養素に変換し、人体に提供してくれます。

小林春子 それでは、我々が食事をする段階から、消化管では有害な微生物の侵入を防ぐためにある種の装置がなければならないように思います。

田中博士 はい。そうです。食事をゆっくりよく噛んで殺菌すること、そして何より最も代表的な装置の一つは、胃で塩酸を放出することです。胃の上皮細胞から塩酸を胃の中に放出して滅菌します。

鈴木美咲 塩酸は本当に危険なのに。小さな一滴でも煙を出しながら、ほとんどの物質の形が溶けるのを見ました。ところが我々の体の中でそんな塩酸が作られたら、我々の体は大丈夫なのでしょうか?

田中博士 良い質問です。だから我々の体の消化管では、腸壁に粘液を分泌して腸壁が損傷するのを防いでいます。胃だけでなく、小腸、大腸もすべて消化管粘液を分泌して自分を保護します。ところが粘液の主成分もタンパク質なのです。

鈴木美咲 それでは、我々が食事を多く食べれば、それだけ腸を保護する粘液が多く作られますね。そして同時に必要なタンパク質の量も増加するのですね。

田中博士 そうですね。胃がよく運動して殺菌をよく行うようにするためには、過食をせず少食をするのがよいです。過食をすれば胃が運動しにくく、有害菌が生き残りやすくなります。それだけでなく、胃で微生物を100%滅菌できるわけではないので、消化管内では免疫細胞が抗体を作って消化管内に放出します。そして抗体もタンパク質で作られています。

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