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第 2 章

1時限目 6群食品群から三位一体食品群への簡素化

田中博士 著 · ✓ 無料公開
0. 0時限目 植物性ケトン食の可能性と三位一体の概念 1. 1時限目 6群食品群から三位一体食品群への簡素化 2. 2時限目 三位一体食品群の栄養素比率・ナッツ摂取の注意・フィ 3. 3時限目 ケトン体生成・GABA・世界の伝統的植物性ケトン食

従来の6群食品群を3群に簡素化する

佐藤恵子 普通、栄養学では5群食品群または6群食品群で献立を組むものと理解しています。

田中博士 そうですね。今、栄養学界では穀類群、魚肉類群、野菜群、脂肪群、牛乳群、果物群などに多様に分けています。しかし、こうすると日常で活用しにくいんです。それに牛乳という一つの食品だけを独立した食品群にしているのも変なことですね。

佐藤恵子 牛乳はカルシウムが豊富だということで、一つの食品群にしたものと理解しています。

田中博士 はい、そうです。しかしカルシウムが多い食品はむしろ種実類に多くあるんですよ。例えば黒ゴマは牛肉より200倍も多いカルシウムを持っています。それに、ほとんどの献立を組むとカルシウムが推奨量より低く出てきます。ところがこのように出るのが当然なんですよ。なぜなら前回の時間にお話ししたように、栄養推奨量は上位97.5パーセントの多く必要な人を基準にしているからです。平均にすれば、だいたい栄養推奨量から20〜30パーセントを引けばいいんですが、牛乳を除外すると、現在の栄養推奨量基準で70%レベルになります。

表2-1. 6群食品群と三位一体食品群の比較
6群食品群食品主栄養素三位一体食品群
穀類群穀類炭水化物穀類
魚肉類群魚類、肉類タンパク質、脂質豆類、ナッツ類、種実類
脂肪群オイル、バター、チーズ脂肪
牛乳群牛乳、乳製品カルシウム、脂質
野菜群野菜ビタミン類野菜・果物類
果物群果物ビタミン類

カルシウムは細胞内に比べて血液で1万倍から10万倍濃度が高いです。そのため細胞膜にあるカルシウム通路が開くことで多様な細胞の機能が作用します。脳細胞でも神経末端にカルシウム通路があり、カルシウムが細胞内に移動すると神経伝達物質が集まっている小胞体が細胞膜に移動して神経伝達物質が放出されます。つまり、カルシウムは重要な成分ですが多すぎても問題が生じます。白内障や腎臓結石のような問題が生じるのです。だからカルシウムを栄養推奨量どおり食べようとすると、97.5パーセントの人々は過剰摂取をすることになります。つまり、カルシウムを供給するために牛乳を一つの独立した食品群にしたのはナンセンスと言えます。

佐藤恵子 それでは6群食品群ではなく、5群食品群になりますね?

田中博士 そうですね。ところがここで野菜群や果物群は一つにまとめてもいいんです。日本の果物は高いじゃないですか。それなら野菜群だけ食べてもいいんです。むしろ抗がん効果は果物より野菜が高いと報告されています。それに脂肪群というものを別に作る必要はありません。なぜなら脂肪、つまり脂質の摂取量は科学的に決まっているものがありません。慣習的に栄養学では全体カロリーの10パーセントを脂肪摂取量と定めることもあるし、20パーセントを推奨することもあります。最近では脂質摂取量が30パーセントまで増加しました。おそらく科学的研究報告が積み重なるにつれて脂肪の摂取比率はますます増加すると見ています。

結論的に、牛乳群、脂肪群はなくてもよく、果物群と野菜群が合わさって野菜果物群となれば、全体の食品群は穀類群と魚肉類群、野菜果物群の3つに簡素化されます。私たちは植物性を利用するので、魚肉類群ではなくタンパク質・脂質群と名前を変えますね。

重要ポイント ● 三位一体ベジタリアン食事法は実生活に簡単に適用できる

  • 直観的に簡単に理解できる
  • 料理を作るときに実生活で簡単に応用が可能だ
  • 脂肪群、牛乳群の余分なものがない
  • 簡便に栄養的に均等に摂取できる